7月21日に始まった被災箇所修理工事が進んでいます。しょっちゅうこのことを記しているような気がします。
聖堂外壁は足場を組んで目視による点検を進めたところ、下からでは見つからなかった大谷石の亀裂や剥離が見つかり、それらの追加工事必要箇所が発生しました。大谷石の落下などを起こさないようにするために必要な追加工事であり、これについて教会委員会で実施する承認をいたしました。工事は順調に進んでおり、大谷石の交換や貼付けなどの工事が進んでおりますが、日程上余裕が出来、今週前半はいわゆるお盆休みになります。
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窓の工事も順調に取り外しを終えて、現在は伸びて破損した鉛の窓枠の取替えや補強の作業を工房で進められており、出来上ったものは順次時聖堂に運ばれる準備が整っているようです。8月の下旬には取り付け作業が行なわれます。こちらもガラスを窓枠に固定するためのパテの実費負担が生じ、また窓枠塗装工事も行なう必要がありこの費用負担も発生しています。
こうした工事の一方、聖堂内備品などの補修工事も糀谷兄の手で進められています。会衆席長椅子の歪みや緩みをなおしたり塗装をしてくださっています。先の地震で留め具が外れてしまいぐらついていた聖書台も固定され、聖書朗読の時に聖書台が倒れる心配もなくなりました。
この聖堂の中は(外も)昭和初期の技術の粋が集められています。それを修復できる人も次第に少なくなる中、適切な工法によって修復が進んでいるのは嬉しいことです。
時々、聖堂内壁木部のパーツや聖堂長椅子の小さな飾り部品などが外れて床に落ちていることがあります。聖堂の清掃作業をしているときなどにそのような部品が床に落ちているのを見かける人もいるかもしれません。そのような場合、牧師か教会委員(営繕担当者)にその部品を速やかに渡して落ちていた場所を伝えてください。そのような部品の中には改めて造り出すことが極めて困難なものもあり、造り出すのにとても手間が掛かったりするものも多いのです。
一昨日は洗礼盤の修理を行ないました。3月11日の地震で石の重い洗礼盤も大きく揺れたようで、積み上げている石にズレが生じました。4月に行なった洗礼式の折、洗礼盤に水を張ったところ、床に水が漏れてしまいましたが、この工事でそうした心配もなくなります。
このように震災復旧の工事が進んでいます。
私は、この工事が進んでいる間に、いつもより礼拝出席に心掛けて欲しいと願っています。工事の進み具合を毎週肌で感じ、やがて修復を終わるまでのプロセスを皆さんにしっかり見届けて欲しいのです。聖堂の亀裂や傷みを、この教会に集う一人ひとりが我が事として受け止め、より良い状態の聖堂に復旧させて、これからの50年、100年先にこの聖堂を託していきたいと思うのです。この時期に、この教会に招かれて生きる者の務めは、震災で傷んだこの聖堂が修復されるプロセスをしっかり心に刻み記録にも残していくことではないでしょうか。
【週報裏面の談話コーナー】 No.133
2011.08.14
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